東京通信

ファッション、カルチャー

東京ストリート⑨90’sファッションカルチャー

ここ最近のファッションの傾向を考えると90年代がキーワードだろう。90年代にスタートしたブランドが未だにストリートシーンを引っ張っている。一概に90年代のカルチャーを定義することは乱暴だが、今回はそれをテーマに考察してみる。

 
かく言う自分は1989年の平成生まれである。90年代最後の歳は小学5年生だった。だからはっきり言って語る資格なんてない。でも90年代は今考えても色々ごちゃごちゃしててあの時代に青春を送っていたらもっと楽しかっただろうとよく思う。若造が偉そうに90年代について語ること、どうかお許し願いたい。
 
僕にとっての90年代のファッションムーブメントで一番大きいのはやっぱり裏原の誕生だ。藤原ヒロシが名付けたこの裏原。もうあんなムーブメントは起こらないだろうとみんな思っている。グッドイナフ、エイプ、アンダーカバー、ネイバーフッド、ナンバーナイン、様々なモンスターブランドが発祥した。更にはAIRMAXの大流行やヴィンテージ古着ブーム、そういったカルチャーが後押ししストリートファッションの基礎が作られた時代と言えるだろう。
 
90年代っぽいアイテム特集みたいなのがたまに雑誌で組まれているが、これぞ90年代!というアイテムって意外と難しい。2年前のGRINDで90年代特集を参考に90年代の定番を考えてみる。
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シューズが一番手っ取り早くカルチャーと結びつきやすいと個人的に感じたのでシューズ部門から。

真っ先に思いついたのが、ティンバーランドのイエローヌバックブーツ、エアージョーダン、エアーマックス、そんなところだろうか。ヒップホップが本格的なブームになってNBAブームも訪れたわかりやすい90年代らしさだ。
RUN DMCアディダススーパースターとかビースティボーイズのアディダスキャンパスも90年代と言えるか。

カートコバーンのジャックパーセル、あとレッドウイングのアイリッシュセッターのイメージもある。アイリッシュセッターの場合、カルチャーで強いて言えばPUFFY?か。古着のTシャツにリーバイスの古着ジーンズ、そしてレッドウイングというゴリゴリのアメカジファッションをロングヘアーの美人2人が着こなしていたのは当時ガキだった僕にも印象深い。

アメカジだけではなくワークも90年代と言えようか。カーハートとかベンデイビスとかここ最近流行り出しているけど、一昔前流行ったのが一周して戻ってきた感じがすごいする。

こうやって考えると90年代ってなんかものすごいアメリカンなイメージ。

アメリカなノリだけではなく、どうやらフレンチブームもあったらしい。僕の親も得意げにラコステのポロシャツを着ていた記憶がある。というかポロシャツ自体が流行ったとも言える気がする。ラグビーシャツもまあポロシャツなわけで。フレンチの文脈で言えばアニエスベーも90年代のイメージだ。

それと今でもとんでもない人気だけど、アクセサリーだとゴローズとクロムハーツ。勝手なイメージだとゴリゴリのアメリカンな格好にゴツいゴローズのネックレスしてみたいな。若い頃のキムタクがブイブイ言わせてるのが僕の極端な90年代のイメージかもしれない。

さて、これ以上列挙してもキリがないし、若造の僕には説得力がない。ただ一つ言えること。それは良くも悪くも90年代カルチャーは雑多な印象が強いということ。色んなものが流行って、それらがゴチャゴチャした感じ。今より荒ら削りなんだけどとてもエネルギーに溢れていたイメージだ。

90年代はバブルが崩壊して失われた10年と呼ばれたりするけれど、ファッションにおいては新しいムーブメントが絶えず起こってとてもエネルギッシュ。そういうエネルギッシュな要素を今のファッションシーンが欲しがっているのはなんとなく納得できる。


えー最後になりますが、こんな若造が偉そうなことを偉そうに偉そうに語ったことを深く深くお詫び致します。

90’s goods manual―激動の季節を彩ったアイテムがすべて集結! (NEKO MOOK 1212)

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