東京通信

ファッション、カルチャー

東京ストリート④モードの今

f:id:MartinYohei:20140806174728j:plain
エディ・スリマン特集ということで買ってみた。自分は全くモードの服を買ったことがないし好みでもないからモード論について語る資格なんかない。まあ一応人よりはモードについての文献を読んできたしモード系のブランドも知っている。ただそれだけ。川久保玲の哲学的な言葉に心打たれたこともないしエディ・スリマンの熱狂的信者でもない。
自分はあくまでリアルクローズが好きだ。ストリートブランドもいわばリアルクローズの延長線上にある。
まあでも結局街のストリートにはストリート系もモード系もラギッド系も混在しているわけで、そういうストリート視点からモード系の今にフォーカスする。

はっきり言えることは全身モード系は本当に減ってきている。(何をもってしてモード系なのかの定義は曖昧なのであくまで僕の独断と偏見で)黒のスキニージーンズにヒールブーツやドレスシューズで全体的にモノトーンな感じの人はかなり珍しくなっている。もっと言えばモード系ブランドで全身固めた格好の人がめっきり減った。

モード系を語る上でやはり外せないのはスキニージーンズだろうか。パンクだったりブリティッシュなスタイルにとっても欠かせない存在だがどうしてもエディ・スリマン時代のディオールオムのスキニーがストリートスナップを占拠していた時代が個人的に印象深い。穿いてみると他のパンツ穿けなくなると聞いたが当時学生の自分にはそんな情熱も財力もなかった。

いや今さらよく考えたらモード系と言えばコムデギャルソンやヨージヤマモトのような黒のワイドパンツの方がそれっぽいか。まあいずれにせよ超タイトか超ルーズなモノトーンコーデが一般で言うところのモード系で差し支えないないだろう。

モード系が廃れた理由をエディ・スリマンディオールオムを去ったからだとか誰か言ってたような気がするが、全く僕はそう思わない。結局ファッションに流行り廃りはつきものだ。裏原が流行ったら古着が流行って、今度はモード系が流行ったかと思ったらみんな気づいたらニューエラかぶってニューバランス履いてるような、そんなもんだ。
それでもなおずっと第一線に存在し続けるコムデギャルソンはすごい。クリエイションとビジネスをここまで成功させたブランドはたぶん後にも先にも現れないだろう。それぐらい傑出している。

最後に、全身モード系の人の傾向についてどうしても私見を述べたい。
僕は今まで全身モード系に固めていた人がいきなりユニクロダウンに妥協していく姿を何度か見てきた。馴染みの美容師にその話をしたらめちゃくちゃ共感してくれたのである程度信頼できる傾向だと思う。

結局ファッションは後ろにあるカルチャーと密接な関係にある。リアルクローズは様々なカルチャーがバックボーンにあるから幅広い年齢層から支持されるし長く楽しめる。
ではモード系のバックボーンとはなんなのか?と考えると意外に難しい。文字通り最新の流行を追う必要があるので過去のカルチャーという要素が薄い。しいて言えばアートだろうか。
つまりモードのバックボーンにあるカルチャーは何とも得体の知れないものであり、これがモード系の人がある日突然モードから脱落してしまう理由だと思う。
コムデギャルソンの場合は川久保玲という圧倒的な存在そのものがカルチャーと言ってもいいだろう。

モード、流行、川久保玲、・・・僕は服飾系の専門学生ではなく毎日スーツを着て満員電車に乗っている単なるサラリーマンなので今回はこの辺でやめとこう。これ以上やるとくどい。

Pen+(ペン・プラス) コム デ ギャルソンのすべて (HC-ムック)

Pen+(ペン・プラス) コム デ ギャルソンのすべて (HC-ムック)


てかこのpenっていう雑誌、誌面のデザインから広告の載せ方まで色々ダサい。
もっとビジネスとクリエイションを両立させてください!特集自体はすごくセンスいいです。

東京ストリート③コンサバOL服考察

f:id:MartinYohei:20140803203941j:plain

ストリートとは全く無縁なコンサバOL。今回はあえて彼女達のファッションを考察する。

①ヴィトンのバッグ
彼女達のヴィトン所有率はかなりのものだと思う。高校生のバーバリーのマフラーがOLになってヴィトンのバッグにスライドしたのだろうか。
あのモノグラムはシュプリームのボックスロゴに通ずるところがありそうだ。
金持ちの風俗嬢、キャバ嬢、コンサバなOLがこの世に存在し続ける限りヴィトンの日本市場は絶対に安泰だ。

②エナメルのパンプス
バッグはブランド物を持っているが靴にはそこまでの気合いが感じられない。クリスチャン・ルブタンなんか履いていたらコスパが悪いのだろう。お洒落は足元からなんてよく言うが、ぶっちゃけ一般人にハイブランドと安いエナメルのパンプスの見分けなんてつかない。カバンほど耐用年数も長くない。
ピンクで先端にリボンみたいな飾りがついたエナメルのパンプス。田舎のイオンなら1900円で買えそうだ。

③化粧
正直自分は男なのでメイクについての知識はない。攻め過ぎず守り過ぎず正しくコンサバ。ただ最近思うのが、化粧とファッションのジャンルはほぼ間違いなく一致するということ。まあ当たり前か。

④モテ
彼女達はたぶんそこまでファッションに興味はない。無難に無難に男に嫌われないように。木村カエラ水原希子は確かに可愛いと思うけどあれは素材が良いから為せる技。

⑤オフィスカジュアル
一般職的な制服OLの通勤着とオフィスカジュアルとでは話が全く変わる。ここまではオフィスカジュアルの話ではない。
まあ職場の雰囲気もあるだろうし色々難しいんだろうなとは思う。最初はリクルートスーツで出社して徐々にカジュアルに。
ただ一点物申したいことがある。リクルートスーツにもあるがあのフレアがかったパンツスーツ、あれは何だ。穿きこなせている人はほぼ見たことがない。だったら無難にスカート、もしくはテーパード気味で七分〜九分くらいのパンツにした方が絶対いい。ストレートのパンツスーツも微妙だ。

さて、この辺でアラサーちゃんのドラマ見逃したから見るとするか。

アラサーちゃん 無修正1

アラサーちゃん 無修正1

アラサーちゃん 無修正2

アラサーちゃん 無修正2




東京ストリート②シュプリーム人気考察

f:id:MartinYohei:20140803233944j:plain
 

今圧倒的にストリートで支持されているブランドはやっぱりシュプリームじゃないだろうか。設立20周年で勢いは全く衰えない。モンスターブランドと言って過言じゃないだろう。なぜシュプリームがここまでストリートで支持されるのか、考察しようと思う。

 
①ボックスロゴ
シュプリームのデザイナーチームのリーダー?がラルフローレン出身の人になったと聞いた。でもってボックスロゴを100年先にも残していけるようにしたいらしい。(地方都市のショップ店員情報)
ロゴ自慢したいだけだろ?という批判は僕もよくわかる。でも一周ニ周周って、やっぱりあのロゴは美しい。パチ物業者が横行したってあれの美しさは変わらない。でもボックスロゴパーカーを手に入れたら喪失感がありそうだ。手に入んなくて追いかけてるくらいがちょうど良い。(あくまで僕は定価で買いたい。業者が並んでブランド古着屋にタグ付きで4万オーバーで買うのなんて嫌だ。)
 
②デザイン
シュプリームのアンダーグラウンドなプロモーションは有名だが、洋服のデザインも媚びている感じがしない。たしかにシンプルな洋服が売れ筋なのは間違いない。自分が持ってる服はシンプルなものばかりだ。でもシュプリームは誰が買うんだ?っていうデザインの洋服をいくつも出す。客は突き放されてる感がある。でもそれが会員制飲食店のような心地良い突き放され感なんだと思う。お前にこのデザインの服着こなせるか?くそう、買ってやる!高飛車な女を非モテ男が追いかけるような構図なんじゃないだろうか。
 
③コラボレーション
シュプリームはバンズやコムデギャルソンやその他沢山とブランドとのコラボレーションを行ってきた。シーズンのカタログがWEBにアップされてもコラボ情報はその時まだ入ってこない。今度はどことやるんだろうと客は飽きることがない。コラボが絶妙なのは言うまでもないだろう。その他にもケイト・モスレディ・ガガマイク・タイソンといったタイアップもセンスが良すぎる。
f:id:MartinYohei:20140803201304j:plain
 
④ショップ
http://www.eyescream.jp/blog/eyescream-staff/supreme-dis

仲里依紗がシュプリームの店員をディスった話。業者が行列をなしてそれを毎回店員が捌くのは相当大変だろうと言う意見があるが、それは自分も同情する。店員も客も大変なブランドだ。

しかし、丁寧な接客のシュプリームを想像できるだろうか?

 

やっぱりカウンターカルチャーの代表格のシュプリームはどこまでもアンダーグラウンドだからこそ、ここまでの支持を得られているのだろう。

f:id:MartinYohei:20140803200554j:plain
 
 

 

 

 

 

東京ストリート

f:id:MartinYohei:20140803202836j:plain
 

先日ある飲み屋で隣のカウンター席のお客さんが会話の流れから

「Bボーイってどういう感じの人なの?」
「えー最近少ないけど、強いて言うならEXILEみたいな感じじゃないですか」
サイドを刈り上げて一部がコーンローになっている鼻ピアスをした女の店員さんがそう答えた。
ツッコミ所がありすぎて全部にツッコむのは馬鹿馬鹿しいのだが、とりあえず悩んだ。Bボーイの定義って⁇
分かりやすく言えばダボダボのトップスにダボダボのジーンズにティンバーランド履いてクビからブリンブリンをぶら下げてシール貼ったままのニューエラのキャップかぶって・・・いや待てそんなヤツもうほとんどいねえ・・・
 
世の中でストリート系と言うとどうしてもこのBボーイ、B系のイメージがまだまだ残っているんじゃないかと個人的には思う。あとヒップホップというカルチャーは多分に影響しているけれどもNBA人気もかなり大きかったと思う。そもそもタイトなユニフォーム着てる選手なんかいないし活躍している選手は黒人が大多数でスニーカーのAIR JORDANもバカ売れした。サッカーのネイマールなんかはちょっとヤンチャそうな出で立ちだけど彼がファッションアイコンになって街中がネイマールのユニフォーム着た若者で溢れることは絶対にないはずだ。バスケ、NBAというカルチャーはやっぱりファッションとの親和性が高い。
 
さて、裏原系ストリートブランドはどうだろうか。定義が正しいかわからないがかつては、シュプリーム、エイプ、ステューシー、GDC、ネイバーフッド、ナンバーナイン、バル、WTAPS、ヘクティック、  (残念ながら私はグッドイナフは通っていない)そんなところだろうか。
 
去年今年のストリート界のトピックスと言えばステューシーの復活だろう。シュプリーム人気は前からで、ネイバーフッドも20周年を迎え、WTAPSは絶好調。BEDWIN、DELUXEあたりが更にシーンを引っ張っている。どれもマジでかっこいい。
これらの裏原系に近しいストリートブランドはB系カルチャーからするとかなりマイルドだ。ストリート系=ダボいなんて等式はあり得ない。どこもシュッとしてて今風の東京ストリートブランド然りと言った雰囲気がある。
このシュッとしてる感がちょっとさみしくもある。つい10年ちょっと前はもっとダボっとして粗さがあった。それがノスタルジーだったりする。今の洗練された感じはノスタルジーを感じさせなさそうな気がする。でもこれが今のストリートの答えなんだろう。
かく言う自分は今の服が本当に好きだ。良い時代だと思う。
 
とりあえず今回はこんなところで
 

 

 

 

 

 

 

 

東京通信

長いこと眠っておりましたが、東京通信と改名して復活します。

僕は東京なんとかってネーミング、どれもカッコいいなあと思ってました。東京事変、東京グラフィティ、東京ラブストーリー、そして今話題のブログ「東京姉妹」

http://tokyosister.blog.jp

僕自身田舎出身で東京にまだまだ憧れがあるし、東京って本当になんでもある。あらゆる文化がある。

ファッションの場合だと他の国のこと偉そうに言えないけどやっぱり世界中のシーンを引っ張ってると思う。色んな人種がいるし。まあ正直今のファッションシーンに伸び代は感じないけれどもこの成熟感も悪くないんじゃないかと最近思ったり。

まあとにかくファッションネタはあんまり尽きないから思ったこと沢山小出しにしてきます。

今のファッションシーンってなんだ

今の流行りってなんだろうか。古着系はいなくなり、ゴリモードもいないし、立ち上げに並んでる店はSUPREMEとかWTAPSあたりだろうか。ストリート全盛?まではいかないだろうけど。

最近のはイケてるショップは個人的にサタデーズサーフとかビオトープとか芦屋書店とか?服屋じゃないけどね

ストリートカルチャーとライフスタイル提案型ショップが勢いあるのかな。

まあヴィンテージの501のダメージデニムにトラッドなものでも合わせて昔と今の融合やろうと思ってる。

クラッシュジーンズとかいなくなったなあ。面白い。たまにスキニー気味のジーンズ穿きたくなったりするし。

白ソックスは流行ってるみたい。俺も今季買った。一周周ったノリなんだろうけど、シティボーイの影響かな。シティボーイゴリ押しではつまらないのでストリートとかトラッドの融合で表現される人いっぱいたらシーンは盛り上がるだろうな。

楽しみな初夏?まだ寒いか


柄にもなくクリスチャン・ディオール(古着)のジャケットを買った。

f:id:MartinYohei:20140126134506j:plain

 なんかこう、いきなりスナップ写真ぽく画像載せるといかにも勘違いナルシストなわけだが、一応人にお願いして写真を撮ってもらった。イタい人であることはもう割り切ってやっているので、めげずにやっていこうと思う。念のため解説しておくと、ニットはトゥモローランド、パンツは麻布テーラーのスーツ用スラックス、ビットローファーはPRADAではなくユナイテッドアローズ。大手セレクトショップOEM品はずっと敬遠していたんだけど最近はもうお構いなし。トゥモローランド渋谷本店は本当にカッコイイしセンスもいいし。試着した時が仕事帰りでこの写真と下半身は全く一緒だったんだけど、個人的にかなりしっくりきてこんな感じに。腰周りのシルエットとか袖の折返しとかショールカラーとかボタンがダブルなこととか本当に気に入ってしまった。何と言っても安い。

今回購入したお店がこちら。

http://ameblo.jp/noir-clothes/

 高円寺感がすごい。三軒茶屋だけど。最近高円寺には行っていないんだけど定期的に行って刺激をもらいたいと思った。スカジャンとかの品揃えも良いし、モード?というかオークトチュール系?ブランド古着が沢山陳列されて、ほとんど全てが一点モノなので購入意欲がかき立てられる。古着に一通り触れてくると、今買わなくても他で見つかるだろうという感情が湧いてくる。ラックに大量に並べられているネルシャツやミリタリージャケット、仮に宝が眠っていたとしても萎えてしまって見る気が失せる。まあ大量に仕入れを行うのはビジネスとして当たり前なんだけど、それじゃあ古着の量販店になってしまっていて古着のセレクトショップではない。経営は甘くないんだろうけど、もっと一点モノとかに特化した古着のセレクトショップが増えてほしいと切に願う。(だから祐天寺はすごく好き。)

これまでノースフェイスだのリーバイスだのそういうリアルクローズ大好きです宣言していたのに180度掌を返すことになり、今までの自分を裏切った感が妙に心地よい。今までFN(ファッションニュース)とかWWDとかを勘違いして購入したことはあったし、ちょっと前にエディ・スリマンディオールオムが相当もてはやされていたからモードとかそっち系の知識だけはちょっとある。新品でもラグタグでも古着屋でもこの手のモノは買ったことがなかったんだけど、古着・ストリート・モードと、その日の気分でもう好きにやっちゃおうと今は思っている。まあただ今回の場合は買ったブランドがたまたまクリスチャンディオールってだけの話だ。見た感じの印象はすごくトラッドだし。

まあいずれにせよ、洋服のカルチャーを大切にした上で、系統とかブランドとかあんまり気にせずスタイリングしていきたいと思う。学生の頃よりお金は増えたし、何より土日しか着る機会がない。その時の気分にあった服がないと外出欲もひどく低下する。 

もしパーティーなんかにお呼ばれしたら是非これを着て行こうと思っている。当然そんなお誘いあるわけないんだが。。